全国で愛されている小松菜

 

小松菜はもともと古くから関東周辺地域で作られてきた野菜という歴史があり、現在でも主に関東で作られているわけですが、一方では、小松菜は全国それぞれの地域で土着のものがあります。同じ品種もありますし、オリジナルで栽培されているものもあります。

 

群馬の「武州寒菜・ぶしゅうかんな」、新潟の「大崎菜」、関西ではちょっと変わった黒菜タイプがコマツナと呼ばれて利用されています。

 

最近では他の野菜と同様に品種改良もいろいろ進み、ここ10年程度で、従来とは違ったスリムでスタイルも洗練された小松菜が売り場でも増えてきています。

 

また、冬になると、ほうれん草と同様に「縮みコマツナ」という品種も出回ります。もちろん、現在ではハウスものなども含め各地から通年出荷されていますが、本来は寒い冬に採れる野菜です。

 

冬菜雪菜などとも呼ばれており、初春に出回る「鶯菜・うぐいすな」は、若くて色が薄く、これはこれでちょっとした人気となっています。

 

一番美味しいのは、何度か霜が降りた後の甘みが増したもので、この場合は葉も柔らかくなって一層美味しくなっています。

 

しかも小松菜は緑黄色野菜の中でも群を抜く栄養価の高さを誇っています。すべてのビタミン、ミネラルを豊富に含み、特にカルシウムの量は牛乳並みです。栄養面で大変優れた野菜ですから、いろいろな料理でどんどん食べてもらいたいと思います。